専門家が推す、2023年に摂取したいヘルシートレンド食材10

ソース: cosmopolitan/ 画像: GETTY/ 著者: 文=OLIVIA WAGNER/訳=Masayo Fukaya

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今年SNSで多く見かけることになりそうなスーパーフードをご紹介。すでにあなたの自宅のキッチンにあるものも?

ホリデーシーズンが終わった今、頭がぼんやりして覇気がなく、さらには太ってしまった…また、クリスマスやお正月にごちそうをたっぷり食べたにもかかわらず、脳と体が野菜や水をたくさん欲しているような気がする…という人も多いかもしれない。

そんな人たちに必要な栄養素をしっかり摂取できる、エキスパートがおすすめする2023年に積極的に取り入れたい10のスーパーフードをUS版『コスモポリタン』がガイド。

…その前に、「スーパーフード」の「スーパー」が何を意味するのかを簡単に説明しておこう。『メリアム・ウェブスター英英辞典』によると、「スーパーフード」は「抗酸化物質、食物繊維、脂肪酸などの化合物を豊富に含み、人の健康に有益と考えられる食品」と定義されている。

ただし、管理栄養士のチェルシー・ゴルブ氏は、「『スーパーフード』と呼ばれているものでも、あるひとつの食品が私たちの健康を左右したり、病気を治したり、病気から守ったりすることはできません。しかし、健康的な食事は、私たちの心身を健やかに保つのに役立ちます」と語る。

では、今後SNSのフィードを騒がせそうな、トレンドのスーパーフードを見ていこう。いくつかは、すでにあなたのキッチンに常備してあるかも?

1. ビーツ

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ビーツは栄養価が高く、食事に積極的に取り入れたい食材。低カロリーなだけでなく食物繊維が豊富で、血糖値を安定させ、消化を助ける効果がある。また、抗炎症作用もあるそう。

ゴルブ氏によると、フレッシュジュースは微量栄養素を摂取するのに最適な方法だが、野菜や果物をジュースにすると多くの食物繊維が失われてしまうという。ジュースにして飲むのもときどきならいいが、丸ごと食べることで、より健康効果を高めることができるとのこと。

食べ方: ビーツは生やロースト、茹でる、蒸す、ジュースにするなどして、どんな料理にも取り入れることのできる万能スーパーフード。ゴルブ氏は、フレッシュなルッコラにビーツ、クリーミーなヤギのチーズを少し加えるのがお気に入りだそう。

2. アマニ(フラックスシード)

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2023年は、アボカドトーストよりアマニの方がトレンドになるかも…?ゴルブ氏によると、アマニオイル(亜麻仁油)で知られるアマニには、食物繊維や抗酸化物質、心臓の健康を促進するオメガ3必須脂肪酸など、非常に多くの栄養が含まれているそう。たとえば、アボカドトーストにアマニを振りかければ、ヘルシーかつスタイリッシュな朝食になる。

食べ方: アマニは朝食に最適。ゴルブ氏のおすすめは、スムージーやヨーグルト、オーバーナイトオーツやグラノーラなどに加えて歯ごたえをプラスすることだそう。また、焼き菓子などにも向いているので、スイーツ作りに使うのもいい。

3. フェンネル(ウイキョウ)

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栄養士のブリジット・ベッカー氏によると、球根状の野菜であるフェンネルは、消化管機能障害を軽減したり、消化不良を緩和したり、加齢による記憶障害を改善したりするほか、抗炎症作用もあるとのこと。

さらには抗不安作用もあり、不安や睡眠障害を抑制する効果があるほか、ホルモンの変化や性的機能の改善にも効果があるという。

食べ方: フェンネルは、万能なサイドディッシュとして夕食のローテーションに加えたい食材。ベッカー氏は、ソテーやロースト、蒸し焼きにして手早く摂取することを勧めている。また、抹茶に続く健康ドリンクとして、これからはフェンネルティーが人気を集めるかもしれない。

4. マイクログリーン

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2023年には、マイクログリーン(別名:新芽野菜、幼葉野菜)が「大きければいいとは限らない」ことを証明してくれるかも。マイクログリーンは、どんな料理にも合うだけでなく、ビタミンやミネラルなど健康の維持に必要な栄養素を含んでいるとゴルブ氏は言う。

マイクログリーンはキッチンカウンターや窓際で簡単に栽培することができるので、園芸の腕を磨くにもぴったり。庭で泥だらけになる心配も、お気に入りの洋服を汚す心配もない。栽培キットなども出回っているので、気になる人はチェックしてみよう。

食べ方: 料理に華やかさを加えたいなら、マイクログリーンが見た目も味もいい付け合わせになる。ゴルブ氏は、より実用的な摂取方法として、いつものラップサンドや朝食のオムレツにマイクログリーンを加え、ビタミン補給することを勧めている。

5. バジル

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バジルも注目したい食材のひとつ。ベッカー氏は、抗炎症作用のあるこのハーブは、呼吸器と免疫機能を改善し、肺の生命力も高めると語る。また、慢性的なストレスを和らげ、作業記憶を向上させ、気分を高めるのにも役立つとベッカー氏は付け加える。

食べ方: いつものミネラルウォーターにバジルの葉とレモンスライスを入れて、見た目にも美しく水分補給をしてみるのもいい。ベッカー氏は、スープやドレッシング、ソースの材料として使い、風味をグンと引き立てる方法を勧めている。

6. ウキクサ

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ハイテク農業を展開する米「Crop One」の最高科学責任者ディーン・ファルコーネ氏によると、この水生植物は今後10年で大きな飛躍を遂げようとしているそう。タンパク質と主要な栄養素を含むこの成長の速い葉は、主に東南アジアで長年食されてきたが、米国でも2023年にデビューするかもしれないという。

ファルコーネ氏によれば、ウキクサのタンパク質は、大豆由来のタンパク質に匹敵する可能性があるという。つまり、2024年の今頃には、誰もが“ソイラテ”ではなく“ウキクサラテ”をオーダーしているかもしれない。

食べ方: 食用のウキクサはアジアの限られた地域にしか流通していないので、手に取る機会はなかなかレアかもしれない。もし運良くパウダーを手に入れることができたら、朝のスムージーにひとさじ入れるのがおすすめ。なお、近所の公園の池などに浮かんでいるウキクサは、絶対に食べないようにしよう。

7. タイガーナッツ

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タイガーナッツ(実際はナッツではなく塊茎と考えられている)は、カリウムやビタミンC、マグネシウム、ヘルシーな脂肪、植物性タンパク質を摂取でき、満腹感を与え、血糖値の上昇を抑えてくれる優等生。

食べ方: 植物性タンパク質の供給源であるタイガーナッツは、ヴィーガンの強い味方。ひとつかみを刻んでランチのサラダに振りかけたり、タイガーナッツミルクとして牛乳の代替品にしたり、パウダーを小麦粉の代替品として使ったりすることもできるとゴルブ氏は言う。ただし食物繊維が豊富なため、お腹が弱い人は摂取量に気をつけるようにしたほうがいいそう。

8. エキストラバージンオリーブオイル

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エキストラバージンオリーブオイルに関しては、長年にわたり「脂肪を摂ると太る」という否定的な意見がある。しかしゴルブ氏は、「その考えを改める必要があります」と話す。

ゴルブ氏によると、エキストラバージンオリーブオイルは心臓にいい脂肪であり、心臓病のリスクを下げ、有害なフリーラジカル(老化の原因)から細胞を保護する抗酸化物質を体内にたくさん供給してくれるとのこと。

食べ方: エキストラバージンオリーブオイルは驚くほど簡単に食生活に取り入れることができるため、すでに常備している人も多いはず。大さじ1杯で野菜を炒め、好きな調味料で味付けして食べたり、ソースやドレッシングの材料として使ったりすることができる。

9. レモン

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すでにレモン水を日常的に飲んでいる人も多いはずだが、この水が食事においてどれほど効果的なのかをご存じだろうか。ビタミンCと電解質が豊富なレモンは、腎臓と肝臓にもいい効果が得られるそう。年末年始の暴飲暴食からまだ体が回復していない人にもおすすめだ。

食べ方: レモン水ももちろんいいけれど、それだけで終わらせるのはもったいない。ベッカー氏は、蒸し野菜などにフレッシュなレモン汁を絞り、余った皮を使って焼き菓子を作るのがお気に入りだそう。新鮮なレモンを手に入れたら、飲み物からディナー、デザートまで、フル活用してみよう。

10. ブラジルナッツ

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「ブラジルナッツ1日1個で医者入らず」――とは言い切れないものの、ゴルブ氏によると、ブラジルナッツを2、3個摂取するだけで、セレン(免疫系や甲状腺の健康をサポートするミネラル)の1日の推奨量を摂取することができるという。ゴルブ氏はさらに、「ブラジルナッツはヘルシーな脂質が摂れるだけでなく、他の健康効果も期待できる抗酸化物質がたくさん含まれています」と語る。

食べ方: ブラジルナッツにドライクランベリーやグラノーラ、ダークチョコレートチップを混ぜて自家製トレイルバーを作れば、ハイキングやエクササイズのお供にもなる。

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。