パッケージ表面に栄養成分表示へ 消費者庁検討開始、年度内に方向性
ソース: Asahi Digital / 画像: - /著者: 寺田実穂子 大村美香
消費者の健康づくりに役立つ情報として加工食品のパッケージに義務付けられている栄養成分表示。グラフィックなどを使って消費者に分かりやすく表示する「包装前面栄養表示」を導入しようと、栄養の専門家らによる消費者庁の検討会が2日、始まった。消費者庁は今年度中に方向性を示すとしている。
この日あった第1回会合では、日本の現状や海外の取り組みの報告があり、論点整理が行われた。
現在、加工食品のパッケージには、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、ナトリウム(食塩相当量で表示)の五つの値の表示が義務づけられている。主に裏面に付されているが、消費者が陳列された商品を選ぶときに栄養成分について判断しやすいよう、表面での分かりやすい表示を検討する。
諸外国ではすでに導入がすすんでいる。
例えばフランスでは、任意表示の位置づけで、含まれる栄養素を総合的に評価してA~Eまでの5段階で表示している。イギリスでは、義務表示とされ、エネルギー量と脂質や糖類などの含有量の下に、それぞれの1日の推奨摂取量に占める割合を「%」で示し、その高低を3色で区別している。消費者庁によると、国内でもすでにパッケージの表面に栄養成分について表示している例があるという。(寺田実穂子、大村美香)