新年から始める、よりよい健康のための食習慣。「週に30種類の植物性食品」を2024年の目標に
ソース: Vogue Japan / 画像: Getty Images、500px /著者: HANNAH COATES TRANSLATED AND ADAPTED BY MOTOKO FUJITA
昨今欧米で注目されている、週に30種類の植物性食品を食べるというプラントベースダイエット。新しい一年を迎えた今こそ、心身の健康のために毎日の食習慣を見直そう。
私たちを取り囲む、たくさんの超加工食品
加工食品は体に悪いというのは広く認識されているが、中でも最も気をつけなければならないのは「超加工食品」だ。超加工食品とは、糖分、塩分、脂肪を多く含む加工済みの食品のこと。インペリアル・カレッジ・ロンドンで行われた研究では、炭酸飲料、レトルト食品、朝食用シリアル、袋入りのスナック菓子やパンなど、スーパーで手に入る多くの超加工食品が、がんや肥満と関連していることが明らかになっている。
忙しいことを理由にレディミールに頼るのではなく、新しい一年を迎えた今こそ食習慣を見直し、健康とウェルビーイングに影響をもたらす食事の力をきちんと理解しよう。
超加工食品を避けるために意識したい、「週に30種類の植物性食品」
超加工食品を避けるための食習慣のひとつに、週に30種類の植物性食品を食べるというものがある。このアドバイスは、2018年にAmerican Gut Projectが行った大規模な研究から生まれたもの。医学者で栄養士であるフェデリカ・アマティ博士によると、この研究で1週間に30種類以上の野菜や果物、ナッツといった植物由来の食品を食べた人は、10種類以下しか食べなかった人よりも腸内フローラ(腸内細菌そう)の多様性があることが明らかになったという。さらに、前者の腸内には善玉菌が多いこともわかっている。
週に30種類の植物性食品を摂るコツ
植物由来の食品には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質、ポリフェノール、抗酸化物質など、体に栄養を与える成分がたくさん含まれているとはいえ、1週間に30種類と聞くと、ハードルが高いようにも感じるだろう。しかし、植物性食品は野菜や果物に限らず、キノコ類、全粒穀物、スパイス、ハーブ、ナッツ、海藻、種子なども挙げられる。アマティ博士曰く、これらを料理に加えることに慣れ始めれば、すぐに30種類に到達するそうだ。
例えば、毎日の食事にミックスナッツやミックスベリー、ミックスシードを加えてみる。冷凍の野菜や果物、豆類のミックスを取り入れるだけでも数を増やすことができるだろう。また、唐辛子、ターメリック、バジル、ミントなどのハーブやスパイスもカウントされるため、いつもの味付けを軽くアレンジしてもいいかもしれない。袋入りスナック菓子はナッツやシードに、白米は玄米や雑穀米に置き換えるのもいい。ただし、添加物の入ったものは避けることが重要だ。
食物繊維やポリフェノールを多く含むコーヒー豆も植物性食品だ。また、カカオ70%以上、人工添加物不使用のダークチョコレートも、植物由来だと言うことができる。
「1週間に30種類の植物性食品を食べる」ことを心がけていると、自然と栄養不足が解消され、糖分の高い不健康な食べ物とは疎遠になっていくはずだ。このシンプルなルールはメンタルヘルスの向上へと導いてくれるだけでなく、よりサステナブルな食生活にもつながっていく。今年は、毎日の食事で植物性食品の数を増やすことを目標にしてみてはどうだろうか。
Text: Hannah Coates Adaptation: Motoko Fujita
From VOGUE.CO.UK